連絡船 ── 航行記(第一期・第二期)



 さて、この後、「航行記」(第二期)は、亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』批判を延々とつづける羽目になりました。この批判は、当初、単にそれまでの一連の文章中のトピックのひとつとしてしか考えていなかったものなんです。ところが、実際はそんなふうにはなりませんでした。結果、つづく批判文章があまりに膨れ上がってしまった ── しかも、まだまだ膨れ上がります ── ので、もはや「航行記」(第二期)中の文章としては過大です。そこで、私はここで「航行記」(第二期)を終了させ、批判文章を独立させることにしました。
 というわけで、二〇〇八年六月以降の文章は「亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』がいかにひどいか」の表題の下につづきます。
(二〇〇九年十二月二十六日 記)